食道顆粒細胞腫

食道粘膜下腫瘍の症例

食道顆粒細胞腫とは

食道の粘膜の下にできる腫瘍全般のことを、食道粘膜下腫瘍と言います。そのうち、平滑筋腫に次いで多くのが、顆粒細胞腫です。
腫瘍は遺伝子の変異によって発生することが分かっていますが、なぜそのようなことが起こるのか、未だはっきりとは解明されていません。

食道粘膜下腫瘍の種類

食道粘膜下腫瘍には、平滑筋腫や顆粒細胞腫以外にも、以下のような種類があります。
大半は良性ですが、中には消化管間質腫瘍や悪性リンパ腫のように悪性のものも存在するため、注意が必要です。

  • 平滑筋腫
  • 顆粒細胞腫
  • のう胞
  • 血管腫
  • 脂肪腫
  • 消化管間質腫瘍(GIST)
  • 神経原性腫瘍
  • 悪性リンパ腫

食道粘膜下腫瘍の症状

嚥下困難

腫瘍が大きくなることで、食べ物・飲み物の通過がうまくいかず、飲み込みづらさを感じることがあります。

喉の痛み・咳

腫瘍に圧迫されることで、喉の痛みや咳が出ることがあります。

吐き気・嘔吐

腫瘍が大きくなることで、食べ物・飲み物を飲み込むことができず、吐き気を感じたり、嘔吐してしまうことがあります。

食欲不振

嚥下困難や吐き気・嘔吐から、食欲が湧かなくなることがあります。

体重減少

食事を十分に摂れない状態が続くと、体重減少が引き起こされます。

吐血・下血

腫瘍から出血した場合には、吐血や下血が起こることがあります。また、酸化した血液によって黒い便(タール便)が出ることもあります。

食道粘膜下腫瘍の検査

内視鏡検査

内視鏡検査胃カメラ検査によって、腫瘍の発見が可能です。当院では、内視鏡専門医による、鎮静剤を用いた苦痛の少ない胃カメラ検査を行っております。
また、組織を採取して病理検査を行うこともできます

超音波内視鏡検査(EUS)

内視鏡検査と超音波検査を組み合わせた検査です。
内視鏡の先端に特殊な機器を取り付け、超音波によって腫瘍内部を観察することができます。
リアルタイムの超音波画像を確認しながら内視鏡によって内部の組織を採取し、病理検査にかけることもあります(超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診= EUS-FNA)

CT検査・MRI検査

CT検査・MRI検査腫瘍内部の正常や周辺臓器や血管の状態を観察するため、CT検査・MRI検査を行うことがあります。

食道粘膜下腫瘍の治療

良性であり、小さい場合には積極的な治療は行わず、経過観察に留めます。
悪性が疑われる場合、良性であっても嚥下障害などの問題がある場合には、以下のような治療を行います。

内視鏡的治療

比較的小さな腫瘍であり、浅い層に留まる場合には、内視鏡による切除が可能です。

手術

腫瘍が大きかったり、深い層に達している場合、あるいはリンパ節などへの転移が疑われる場合には、周囲組織を含めて切除する手術が行われます。

薬物療法

転移が認められる場合には、化学療法などの薬物療法も必要になります。

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