胃がんとは?胃がんの前兆は
分かりにくい!?
胃がんは、胃粘膜に生じたがん細胞が、繰り返し増殖していく病気です。
初期にはほとんど症状がなく、発生してから何年も経過してようやく症状が現れるケースもあります。
放置していると、がんが大腸・膵臓などへと広がる「浸潤」、リンパ節、臓器への「転移」といったように進行していきます。
胃がんの症状チェックリスト
- 胃の不快感
- 食欲低下
- 胃もたれ、胸やけ
- 胃やみぞおちの痛み
- 吐き気、嘔吐
- 倦怠感
- 黒い便(タール便)
先述の通り、初期にはほとんど症状がありません。すでに上記のような症状が現れている場合には、できるだけ早く当院にご相談ください。
胃がんの原因
ピロリ菌の持続的な感染、塩分の過剰摂取・食物繊維不足、喫煙、ストレスなどの原因が挙げられます。
胃がんのリスクを上げる要因
ピロリ菌の持続的な感染
ピロリ菌の感染が持続すると、慢性胃炎・萎縮性胃炎へと進行し、胃がんのリスクが高くなります。実際に、胃がんを発症した症例の多くに、ピロリ菌感染が認められます。
塩分の過剰摂取
よく知られた胃がんのリスク要因です。塩分摂取量が多い方ほど、胃がんリスクが高くなると言われています。
喫煙
胃がん全体のうち、約2割が喫煙に起因するものだと言われています。
既往歴
胃潰瘍、十二指腸潰瘍の既往がある方の多くがピロリ菌に感染しています。ピロリ菌感染は、胃がんの発症母地となる慢性胃炎・萎縮性の原因となります。
家族歴
血縁者に胃がんの既往がある場合には、そうでない場合と比べると、胃がんの発症リスクが高くなります。
胃がんの検査と診断
一般に、X線検査(バリウム検査)や胃カメラ検査が行われます。特に胃カメラ検査は、技術の進歩によって精度が向上し、より早期のがんまで発見できるようになっています。当院では、鼻から通す経鼻内視鏡、ウトウトした状態で楽に検査を受けられるように鎮静剤を使用しております。診察から検査、診断まで、一貫して消化器・内視鏡専門医が担当しますので、ご安心ください。
また、補助的な検査として、腫瘍マーカーを行うこともあります。
胃がんの治療
早期胃がんであれば、胃カメラによって内視鏡的に切除することが可能です。
必要・ご希望に応じて、提携する病院へと速やかにご紹介できる体制を整えております。
内視鏡的治療
内視鏡的粘膜切除術(EMR)という術式では、粘膜下層に液体を注入し、がんを持ち上げ、スネア(輪っかのような器具)を内視鏡の先から出し、切除します。
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)では、粘膜下層に液体を注入し、内視鏡の先からメスを出し、切り離すように切除します。より広い範囲のがんに適しています。
外科手術
やや進行している場合には、外科手術が必要になります。がんを含む胃を部分的に、あるいはすべてを摘出します。腹腔鏡による手術と、開腹による手術があります。
化学療法
内服・点滴による抗がん剤治療です。外科手術と組み合わせて、手術の前後に行います。
また、遠隔転移があり手術ができない場合、手術後に再発した場合などは、化学療法が治療の中心となります。